So-net無料ブログ作成

酔生夢死の世の中を渡るには、それなりの覚悟と知恵がいる。そんな覚悟も知恵もなく歩んできた人生の好きなことを、好きなように書き散らしました。

湯浴み [エッセー]

湯浴み

 雪の日の浴(よく)身(しん)一(いっ)指(し)一(いっ)趾(し)愛(かな)し 橋本多佳子

 最後の入院を前にした火に、湯浴みをしたときの歌だという。雪がしんしんと降る日に、手の指、足の指を一つ一つ丹念に洗う。身体は病が巣くっている。もうすぐ地上から姿を消すであろう我が身を思い、我が身を「愛(かな)し」んでいる。
 私は俳句を作らないが、このような句は男にはひねり出せないだろうと思う。男なら、病み果てた己の肉体を愛おしむより、己の最期にはどんな肉体的、あるいは精神的苦痛が待ち受けているのかと、心配ばかりすることだろう

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。