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酔生夢死の世の中を渡るには、それなりの覚悟と知恵がいる。そんな覚悟も知恵もなく歩んできた人生の好きなことを、好きなように書き散らしました。

あら楽し思いは晴るる身は捨つる浮世の月にかかる雲なし [エッセー]

大石内蔵助

あら楽し思いは晴るる身は捨つる浮世の月にかかる雲なし

 主君亡き後の藩内をまとめるには様々な障害があったことだろう。主君が亡くなった直後にはだれしも頭に血が上っているので、籠城を勇ましく主張するものだろう。しかし、時間の経過と共に命が惜しくなったり、よんどころない事情で仇討ちを諦めて別の生き方をした方が良いと思う人が出てきたりするのは当然だ。
 去る人には去って貰い、残った人には時間をかけて、本当に仇討ちを志す人だけを残しておくべくふるいにかける。その間には短期で先を急ぎたい人や、敵相手の吉良の事情度を調査し、万全の備えを取らねばならない。そのような数々の困難を乗り越え、漸く念願を同士とともに果たしたのである。それが嬉しくないはずがない。
 だから、彼の辞世には一点の曇りもなく、真に晴れ晴れとした素晴らしい境地に達している。
 私が最も尊敬する日本人のひとりである。

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